会社の資産管理と保全について
~売掛金担保のための(根)抵当権設定登記などを中心に~

   

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会社の資産管理・保全について

 

会社の資産管理・保全という意味で、売掛金担保のための(根)抵当権設定(登記)に関するコーナーを設けてみました。
正直、資産管理を主なテーマとしたこのホームページを立ち上げたときには、このようなコーナーを設けることは考えていませんでした。
しかし、ホームページを運営していて、このテーマに関するお問い合わせをいくつもいただき、不況が続く中、会社の売掛金が焦げ付かないか不安を抱いている方が多いことを感じ、新たに設けることにしました。
実際、経営が順調だったにもかかわらず、取引先が支払ってくれないために経営状況が悪化した。さらに、連鎖倒産に至ってしまったという例もみてきました。
そのようなことにならないために、“順調”なうちに手立てを打っておく方法はないのか、いくつか紹介してみました。

   
  1.抵当権の設定について

   抵当権とは、簡単に言うと債権者が、ある特定の債権を担保するため、債務者または第三者
   の所有する不動産を担保にとるものです。
   抵当権は、不動産の所有者がその不動産の利用を続けられるところが、質権と異なる大きな
   特徴です。

2.根抵当権の設定について

   根抵当権とは、簡単に言うと、不特定の債権を極度額の限度まで担保する抵当権のことをい
   います。
  一度、根抵当権設定契約を締結し、登記をしておけば債権の支払いを受けても根抵当権は
   消滅することなく,その後,新たに発生した債権を担保することができます。
   このような性質から会社間の継続した取引の売掛金などの担保としてよく利用されています

3.(連帯)保証について

   会社の売掛金を担保するために、取引先の社長やそのほか第三者に保証人となってもらう
   場合があります。
   上で紹介した(根)抵当権は、取引先の社長やそのほか第三者が所有する不動産を担保とし
   て提供してもらった場合,担保を提供した取引先の社長やそのほか第三者がその不動産を
   あきらめれば、物上保証人(担保提供者)としてはそれ以上の責任を負わされることはありま
   せん。
   これに対して、(連帯)保証契約の場合には、債権者に対して債務者である会社が負担する
   債務につき全責任を負うという意味で,非常に強いものです。
  しかし(連帯)保証人が無資力になってしまった場合や破産手続き等をとってしまった場合に
   は(連帯)保証人からの返済を期待することができないという意味では、(根)抵当権よりも弱
   い担保であるといえます。


  このページをご覧になっている方の中には、取引先から担保の設定を受けたいけれども、
   どうやって言い出すかが問題だと考えていらっしゃる方もいると思います。
   取引する会社間の力関係や業界の慣習などもあるかと思いますが、タイミングとしては、
   初めて契約を締結する場合を除いては、取引額(数)を増やす話しが出ているときや取引の
   相手方から支払いの猶予や分割払いを申し出てきたときなど機をみて申し出られてみて下さ
   い。